昨夏、お取引先の会場様でお仕事をご一緒している方々とお食事をしたのですが、その時に、カメラマンの男性がこんな話をされていました。
「僕が新郎新婦さんを撮ってる時、僕の後ろの方にいる席のお客様が、今、笑ってるかもしれない、って想像してる」
「僕からは見えない位置にいるけど、新郎新婦が笑っている瞬間、僕の後ろにいるゲストも笑顔なんじゃないかって」
この話、私はすごく共感できたし、想像力が素晴らしい!と思ったんです。だからこそあんなに素敵な写真が撮れるんだなぁと。

私も、想像することがあります。音響卓からは見えなくても、新婦が手紙を読んでいる時のご両親の表情とか。笑顔とか。
音源のご準備をしている時にも、音楽はおまかせで、という場合、お二人のイメージはどんな感じかな?とまず想像する。想像して、音楽を選ぶ。
さらに、進行に沿って、乾杯の曲なら、とにかく盛り上がりそうな曲がいいのか、ちょっとシックで大人っぽいパーティーの始まりを演出する曲がいいのか、いろいろ想像して選び、ご用意する。
音楽が鳴っていればいい、ってわけじゃない。
例えば、乾杯準備曲。
ゲストの皆様のグラスに乾杯酒を注いでいる間に流している音楽ですが、ご指定がないならいつも同じインストの曲を流しておけばいいのかもしれません。が、新郎新婦の趣味に合っていそう&雰囲気のいい曲をセレクトして流したりします。
新郎新婦の趣味に合っていそうな曲ってどんなの?っていうと、おふたりが選曲されている曲を見ていると何となくわかります。歓談で3曲だけ選ばれていてあとはおまかせ、という場合、その3曲でも大体好みがわかったりする。
ちなみに先日の場合はMAKAIとかm-floを選曲されていたので、EDM中心に選曲して流しました。
パーティーはとても盛り上がりました、音楽が聞こえないぐらいに。(笑)
また、お子さまへのプレゼントのシーンで、「ミニオン系の曲で」というリクエストを受けて、ミニオンが歌うY.M.C.Aをご準備しました。本番で流したところ、お子さまゲストは「ミニオン!ミニオン!!」って大喜び!ミニオンの歌はいろいろありましたが、この曲にしてよかった!と思いました。
会場の盛り上がりや雰囲気をイメージしながら選曲しています。
これからも、「イメージすること」を大切にしていきたい。
我々音響の仕事って、意外と(?)クリエイティブな仕事なんです。
音楽によって心地良い空間を作ったり、人々をワクワクさせたり感動させたりできる仕事です。
音響のテクニック1つで、感動もすれば、白けることもある。
イメージ(想像)しながらオペレート(創造)していますし、全て計算の上で、曲をかけるタイミングや音量なども調整しています。